【福岡県営住宅　応急措置業務】

　友心では先日、福岡県住宅供給公社との間で「県営住宅住戸において入居者が死亡し、後日に死亡が発見された場合の該当住戸より生じる近隣入居者への被害防止のための応急措置業務」について業務委託契約（年間契約）を締結しました。

　近年、県営住宅をはじめとする公営住宅では、高齢者の一人暮らし世帯が急増しています。家族との同居が困難となるケースや経済的事情から単身での生活を選択される方が多く、その傾向は今後さらに加速すると見込まれています。

　こうした背景のもと、社会的な課題として深刻化しているのが「孤独死」の問題です。発見が遅れることにより、近隣住民への影響や建物へのダメージ、そして精神的な衝撃も大きく、地域全体の安心・安全にもかかわる事態となります。

　高齢者の安心した生活を守るためには、住宅管理者や地域の見守り体制の強化に加え、万が一の事態に備えた応急措置体制の整備が急務です。発見後すぐに現場の処置ができる体制を整えることで、衛生面・近隣環境への影響を最小限に抑えると同時に、故人に対しても敬意ある対応が可能となります。

　これからの時代、県営住宅の管理運営には、「住まいの提供」だけではなく「安心の提供」も求められます。孤独死の発生を未然に防ぐ見守りと発生後の迅速な応急措置、この両面の取り組みが、地域社会全体の信頼と安心につながります。

　このような大切な取り組みに、私たちも微力ながら携わることができることを心より光栄に思っております。

　地域に寄り添い、安心と尊厳を守る一助となれるよう、これからも真摯に取り組んでまいります。